ネイビーウィングの翔破

シアトル・シーホークス応援ブログ

【46】2020シーズン開幕!

 世界が大きく変わった中で、2020シーズンは無事に開幕しました。シーホークスセカンダリーやOLが特に一新されましたが、ここでは昨年から再三触れられてきたパスラッシュが、どのように改善できるのかという点を中心に述べていきます。

若手への期待

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 クラウニーを失い、今年の2巡目指名のダレル・テイラーが怪我をする中、まずは若手に期待が集まります。2年目のコリアーについて、ノートンDCはキャンプでの彼の成長ぶりを評価しており、ディフェンスにおける自らの役割に対する理解もしっかりしているようです。減量にも成功したコリアーは、グリーンとのローテーションが予想されます。2人ともDTスポットからインサイドラッシュをかけることができる点も注目です*1。ルーキーのロビンソンのポテンシャルにも期待できます。

マイオワとアーヴィン

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 元シーホークスのベンソン・マイオワとブルース・アーヴィンという2人のベテランの加入がパスラッシュで最大のポイントとなります。昨シーズン、両者は合計で16サックを決めています。マイオワは、昨年、15回にとどまったタックル数は改善が必要なものの、たった21スナップでキャリアハイの7サックを決めています。
 マイオワの能力として、特筆すべきはリップムーブです。TEとのマッチアップでワイド9テクニックにより外側を攻めたり、RTの手をはねのけて外側に切り込んだりする点が評価されます。ランディフェンスにおいてはTEのブロッキングに対し、肩をフリーに保つことでインサイドで有利に出ることができ、インサイドの穴を埋めることで外に流れたRBをノーゲインに抑えるといったプレーにも長けています*2。トレーニングキャンプではサイドラインからサイドラインへ動くそのスピードが注目されるなど、スピードラッシャーとしての一面もあります*3エヴァ―ソン・グリフェンやジェラルド・マッコイなど名だたる選手を差し置いてマイオワと契約された点については、2010年に在籍したクリス・クレモンズとの類似が指摘されています。体格やスピード面のみならず、29歳で加入している点、キャリアサック数が20である点など、共通点は多くあります。クレモンズは加入後3年連続で11サックを超えており、マイオワも同様にキャロル・システムにフィットする人材として期待されたようです*4
 アーヴィンは、キャリア初期に比べ、巧妙な動きよりもパワーで押し切るようにプレーが変化しています。カウンターとしてスピンムーブの動きも洗練されてきているようです。また、テキサススタント(TEX stunt)において、DTの背後を円を描いてインサイドにラッシュをかけていく動きは特に注目されます。パンサーズでは、LBキークリーのインサイドラッシュをフェイクとして、キークリーはカバーにまわり、アーヴィンがこのスタントで内側に突っ込んでいくプレーが見られたため、ワグナーとの相性も期待できます*5