【36】2019-2020シーズン week15 vs.Panthers
先週の惨敗から復活したシーホークスはパンサーズを下し、8シーズンで7回目のプレーオフ進出を決めました!49ersはファルコンズに負け、シーホークスが現在、NFC第1シードの座についています。
①スコア
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 計 | |
---|---|---|---|---|---|
シーホークス | 13 | 7 | 3 | 7 | 30 |
パンサーズ | 0 | 7 | 3 | 14 | 24 |
②スタッツ
passing | c/a | yds | TD | INT |
---|---|---|---|---|
QBウィルソン | 20/26 | 286 | 2 | 0 |
rushing | car | yds | TD | |
RBカーソン | 24 | 133 | 2 | |
RBプロサイズ | 5 | 15 | 0 | |
receiving | rec | yds | TD | |
WRロケット | 8 | 120 | 1 | |
WRゴードン | 1 | 58 | 0 | |
WRメットカーフ | 2 | 36 | 1 | |
defensive | tot | solo | sacks | INT |
LBワグナー | 10 | 3 | 0 | 1 |
LBバートン | 10 | 3 | 0 | 0 |
LBライト | 4 | 2 | 0 | 2 |
③注目選手
◉ウィルソン
20/26、286ヤード、2TDを獲得したウィルソンは、直近4試合でそれぞれ1つずつあったINTが0となりました。ただ、ロケットへのTDパスとなるはずだったパスのオーバースローやメットカーフへの投げミスがあり、シーズン序盤に比べ、終盤はパスミスやハンドオフのミスも増えてきており、ウィルソンらしさが少し停滞気味なのは否めません。ただ今回の試合は最初の3ポゼッションで連続してTDを決め、その時点でパーフェクトレイティングを記録しています。
◉カーソン
29位ランディフェンスのパンサーズに対し、133ヤード(キャリアハイ)、2TDを決めたカーソンは、シーズン通算1190ヤード(キャリアハイ)を獲得するに至っています。懐かしき友、マショーン・リンチ以来、2シーズン連続での1000ヤード越えとなります。
◉ロケット
8/9、120ヤードを獲得して、怪我やインフルエンザなどここ数週のスランプ的状況を抜け出したロケットは、ウィルソンとのホットラインを再びフィールドに生み出しました。キャロルもこの2人が共に天才的な選手だと改めて絶賛しています。
◉ワグナー、ライト
ライトは2回INTを決め、2つ目はリードのプレッシャーによるものでした。ワグナーも1回INTを決めています。サックは1、QBヒットは3にとどまりましたが、これはスクリーンとショートパスを多用する相手オフェンスのクイックプレーによるところが大きく、その意味ではプレッシャーには成功していたと言えそうです。
④WRゴードン、再び出場停止へ
今試合、58ヤードTDを決めたゴードンは、PEDと薬物乱用により無期限の出場停止処分となりました。彼のキャリアにおいては6回目の出場停止となります。
シーホークスで5試合に出場し、7キャッチ、139ヤードを獲得しました。キャロルは、No.3レシーバーとして良いプレーやチームへのフィットを見せていたゴードンが去ることによる影響よりも、彼のパーソナルな部分を心配し、かわいそうだとまで語っています。
ゴードンのクレーム前、アントニオ・ブラウンにシーホークスが熱い視線を送っていた事実がありましたが、ブラウンがプレーすることについてNFL側が好感を示すはずはなく、またこの時期の契約はほとんどあり得ないとはいえ、チャンピオンシップが控えるとなると話は変わってくる可能性はなきにしもあらずです。
ゴードンのロースター枠にはLB/DEのダコダ・ワトソンが入ることになりました。また、シーホークスはバックフィールドのデプスを強化しようとRBのワークアウトにも積極的です。
⑤怪我に関して
今回の試合でワグナー、ディッグスともに足首を怪我をしてひやりとさせられました。誰より本人が怖かったと語っていますが、ワグナーは大丈夫なようです。ただディッグスはよりひどい状況にあり、Sのみならずディフェンスを支えていた彼がこの時期にフィールドに戻れないとなると大きな問題です。ディッグスが下がった後の今回の試合状況と同様に、ヒルがマクドゥーガルドとともにSを務め、ブレアはヒルのバックアップとして必要に応じて出場する、という流れが予想されます。
アンサは練習に復帰するも病状に心配が残るのはクラウニーです。LBグリフィンはパスラッシュの役割をしっかり務め、PBWRは21.4%で、チームではクラウニー(25.1%)に次ぐ数字となっています。
⑥まとめ
ロケットが復活したこと、カーソンがシーホークスのランオフェンスに一定の安心感をもたらしてくれたことが、今回の試合で大きかったと思います。ディフェンスはアンサ、クラウニー、ケンドリクス、CBグリフィンという4人のスターターを欠いて臨みましたが、負け越しているパンサーズを封じています。ただ隙を与えなかったわけではなく、ワグナーとディッグスが抜けてから4Q終盤はかなり危ない状況となり、結果として再び接戦を制する形となっています。
シーズンの重要テーマに「ファンブル」が挙げられますが、同時に「接戦」も考えないわけにはいきません。1978年当時のオイラーズ以来、シーホークスは1シーズンで10回のワンスコアゲーム(8点差以下)があったチームとなりました。ほぼすべての勝利は接戦の中で生まれています。個人的に今シーズンのみならず、後半に強いといわれる一方で、終盤に巻き返され序盤の大量得点が功を奏するような、後半に弱い側面もあると思います。
今回もそうだったわけですが、今回の終盤について、キャロルはディフェンスを支えることになった若手たちが良い経験ができ、これがのちに生きてくると見ています。より長くフィールドにいることで集中力を高め、経験やバックグラウンドが必要なプレーに対しての準備にもつながり、選手としてより強くなれるとキャロルは語っています。見ているファンには申し訳ないけれど、ときに勝利の瞬間は遅くなるものだと言います。ワグナーは、異なるシナリオでの勝ち方を学べることがもっとも意味のあることだと語り、それによってこれまでも「すごくクレイジーな」勝利を経験できたのだと言います。最後の数分はそれまでの試合展開とはまったく異なるもので、そこで経験の少ない若手がプレーすることで、ベテランと他の選手との均衡が保たれ、それが接戦の勝利にもつながる、というのがキャロルや、ワグナー、ウィルソンといったベテランの考えのようです。接戦での勝利は決して負の側面のみではなく、のちの勝利のための中身のある勝利を重ねるうえで、重要であるようです。
2季連続のプレーオフ進出が決定し、それが何よりの喜びです。シード争いにおいて残り2週の勝利が必須となってきますが、当初の49ersのゴールドラッシュから考えると、ここまでそのあとをぴったりついてきたシーホークスの忍耐や着実性のような部分は感慨深く感じられます。オフェンスのテンポやディフェンスのコミュニケーションなど、確実に改善を果たしてきたシーホークスがマイアミに行ける可能性は十分に残されています。
One-score games are 8 pts or fewer. Seattle is 10-1 in one-score games this season.… https://t.co/WFhH1U5oXS"
・https://www.espn.com/blog/seattle-seahawks/post/_/id/33600/chris-carson-shows-hes-completely-capable-of-handling-seahawks-rushing-load
・https://www.espn.com/blog/seattle-seahawks/post/_/id/33587/seahawks-depleted-defense-keeps-chance-of-nfc-west-title-alive
・https://www.espn.com/nfl/recap?gameId=401128024
・https://www.espn.com/nfl/team/_/name/sea/seattle-seahawks
・https://www.espn.com/nfl/story/_/id/28314109/josh-gordon-banned-indefinitely-nfl-peds-substance-abuse
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