ネイビーウィングの翔破

シアトル・シーホークス応援ブログ

【10】ドラフトルーキーと契約&エゼキール・アンサと契約なるか

 現地時間の月曜、シーホークスはドラフト指名した11人のうち、Sのマーキス・ブレア、ウゴ・アマディ、LBのベン・バーカーベン、Gのフィル・ヘインズと契約しました*1

 今後ルーキーとの契約が進む中で、残る補強ポジションの選手との契約も加速しそうですので、それについて解説していきます。

 

EDGEはエゼキール・アンサが最有力

 今後ルーキーとの契約と並行して進められるのは、何度も紹介していますが、EDGEの獲得であると予想されます。これもお伝えしていますが、5テクニック中心のL.J.コリア―が、フランク・クラークの代わりとしての役割を果たすことはない、という点はピート・キャロルも認めているところです。補償ドラフト指名権に影響しなくなる現地時間火曜、5月7日以降は、特に契約が予想されます。

 CBSsportsのRyan Wilsonが、シーホークスがプレイオフの常連からスーパーボウル出場の常連となるために行うべきこのオフシーズンの動きについてまとめています*2。その中でEDGEについて有力視されるのはエゼキール・アンサであるとしています。アンサは最初の6年をライオンズでプレイし、48サックを記録しています。昨年のケガが心配されますが、健康であるときの破壊力は凄まじく、パスシチュエーションにおいてコリア―がインテリアで攻めている間に、力の消耗を抑え、その能力を最大化する、という使い方ができるようです。契約金は決して安くはありませんが、ドラフトが終了しトレーニングキャンプが迫る中で市場価値は下がることが予想されます。キャップスペースのうち11.5Mドルを使えるシーホークスにとっては朗報のようです。

 クラークの穴を埋めるにおいて、コリア―の指名はその一部分にすぎず、アンサが新たな要素になるということを、ESPNのBrady Hendersonも述べています*3

 

WRとOLに関して

 CBSsportsのWilsonはまた、レシーバーについて、ラン中心のシーホークスはプレイアクションでのパスゲームを有利に進めることになり、D.K.メットカルが新たな要素としてそこに加わることになりますが、ダグ・ボールドウィンの先行きが不透明な中、ミニキャンプを欠席し、それだけでなくルーキーであるゲリー・ジェニングスが、ボールドウィンの代わりを務めると予想するのはアンフェアだとして、ベテランWRの補強をすべきだとしています。

 過去2年は8ゲームの出場にとどまっているものの、2016年に79キャッチ、1041ヤードを記録しているピエール・ガーソンと、昨年54レセプション、607ヤードを記録しているマイケル・クラブツリーの名を挙げています。

 また、ジャーメイン・イフェディのいるRTも補強ポイントだとしています。イフェディは2018年にPFFの成績で55.6を記録しています。良い点は最初の2シーズンからの向上が見られることだとしていますが、悪い点として、その2シーズン中、2016年の成績が52.0、2017年が51.7と、改善点が増加してしまっていることだとして、これが5年目オプション行使を避けたことにつながったと言います(行使されれば2020年は10.35Mドルを獲得することになっていました)。

 ドナルド・ペンは昨年12試合を欠場していますが、2017年にランブロック11位、パスプロテクション7位を記録したレイダースのOLでの頼れる存在でした。2016年、12勝した時のパスプロテクション1位、ランブロック11位のOLではさらに有力な人材でした。

 

私見

    契約したルーキーのうちSは、アマディがコーナーやニッケルで動けるので、ブラッドリー・マクドゥーガルドとブレアがコンビとなるのではないかと思います。

 シーホークスのLEOに対応できるEDGEはやはりベテランに限られ、アンサとは契約真近といってよいのではないでしょうか。早くて明日にも、契約となるかもしれません。

 メットカルフやジェニングス、ドラフト外ルーキー、そして現行のタイラー・ロケットがいるレシーバーのスターター争いのなか、WRの補強が必要なのか個人的には疑問に思います。確かにデヴィット・モーアやデュオン・ブラウンの不調はありますし、ルーキーばかりというハンデもあるかもしれませんが、期待できないとは言えません。

 しかしランオフェンスが軸にある以上、プレイアクションを効果的にするためにもレシーバー層の強化が非常に重要なのも事実です。そしてこのプレイアクションにおいて問題となるのがパスプロテクションですが、これまでお伝えしてきた通り、ドラフトでもドラフト外でもGのみの追加にとどまっています。イフェディの5年目オプションを行使しなかったのが(キャロルは彼への信頼を見せていたものの)今後のOL補強の足がかりなのだとすれば、EDGEに加えてこのポジションも、FAからの獲得を見込んでいるのかもしれません。

 ただ、二兎を追う危険性もあると思います。OLがリーグトップのランオフェンスを作り出しているのは事実で、ランプレイの心配は少ない以上、パスプレイはラッセル・ウィルソンの能力と、強力レシーバーのスピードやキャッチ能力に依存する面があって然るべきとも言えそうです。

 WRにせよOLにせよ、キャップスペースの問題もあり、ここは前回の記事で紹介したボビー・ワグナーの進退に影響するところです。LBは若手が有力だとはいえ、今シーズンでワグナーが去ることから生じる危険性は非常に大きいと思われます。

 

今回は以上です。