ネイビーウィングの翔破

シアトル・シーホークス応援ブログ

【16】マリク・マクドウェルを提訴 ほか

 

ドラフト外ルーキーRBを追加

 シーホークスドラフト外で契約していたアダム・チョイス(Adam Choice)をウェイブした後、マーセリアス・サットン(Marcelias Sutton)と契約しました。サットンはルーキーミニキャンプにトライアウトで参加していました。*1

②マリク・マクドウェルを提訴

 シーホークスは、3月にリリースしたマリク・マクドウェルを、約80万ドルの契約ボーナス金を返金する調停を履行していないことを理由に提訴しました。

 マクドウェルは2017年にシーホークスに指名されるも、その年の夏にATV(全地形対応車)の事故で頭部に怪我を負い、一度もプレイすることはありませんでした。マクドウェルの怪我はシーホークスに多大な影響を及ぼし、彼の怪我が判明してからWRのジャーメイン・カースと2018年の2巡目指名権を引き換えに、シェルドン・リチャードソンをジェッツから補強することになりました。

 2月29日の時点で、ATVの乗車はシーホークスとの契約違反によるもので、30日以内に約80万ドルを返金する義務を負うことを調停人が裁決したものの、マクドウェルはそれについて争いも上訴もせず、定められた金額を払うこともしていない状況です。

 今回の違反は、フットボール以外で怪我の危険性がある活動に従事してはならないことを定めている、契約の第3パラグラフに抵触する可能性があります。マクドウェルは2017年と2018年シーズン中、NFI(フットボールと無関係の故障)リストに登録されていますが、NFLの団体交渉協約の第9節第4条では、契約の第3パラグラフ違反によってプレイできなかった選手は、違反が発生した各年の契約ボーナスを没収されることが定められています。

 契約ボーナスは319万8476ドルで、分割払いで6月2日までに159万8476ドル、7月14日までに80万ドル、9月15日までに50万ドル、10月16日までに30万ドルが支払われることになっており、チームは最初の2回、計239万8476ドルを支払い、怪我によって残る80万ドルは保留となっていました。シーホークスが支払いを求めているのは、2シーズンの契約ボーナス金の配当である159万9238ドルから、チームが保留した80万ドルを差し引いた、79万9238ドルになります。シーホークスはまた、マクドウェルが支払いを求められていた金額に発生している利子についても支払いを求めています。

 マクドウェルの代理人によると、マクドウェルが怪我から回復していることは医者も認めるところで、2019年はプレイできる状態である一方、シーホークスは彼がプレイし続けられるとは考えなかったようです。

 この点マクドウェルは、彼がプレイできることをシーホークスが公言しないことに反感を示し、ツイッター上で神経科医がプレイの再開にOKサインを出したことを述べています。

 重要な点として、2018年にマクドウェルをカットしたことで、シーホークスが契約ボーナスの返金を求め続けることが不可能になったということが挙げられます。もともとはシーホークスは契約ボーナスの全額の返金を考えていたようですが、2017年と2018年における返金に制限されることになったのです。理論的には、2019年と2020年に配当される契約ボーナスの返金も求めるべきであり、そうすればロースターに彼を残すことができました。それから彼が本当にプレイ再開が可能なほど回復したのかを審議することができたわけです。
 マクドウェルは現在、プレイできると判断する医者のいるチームであればどこでも契約できる状態にあると言えます。*2*3

 

③デュオン・ブラウンがOLに自信

 デュオン・ブラウンは今年、OLが変化を遂げると考えているようです。マイク・イウパティが49ers時代にOLコーチのマイク・ソラリ―と5年を共にしていることから、そうした親密さがリーグ最高のOLになるチャンスをもたらすとブラウンは考えています。*4

 

最後に

 ルーキーRBを新たにし、今シーズンもランオフェンスをさらに強化するのか、もしくはレシーバー要素、スペシャルチーム起用なども考えられますが、いずれにせよブラウンの言葉を借りれば、昨年よりも変化のあるランオフェンスをOLも作り上げるということになるかもしれません。ただOLの変化という表現が、パスプロテクションの向上を意味してほしいところです。

 マクドウェルの提訴は批判も集まっているもので、ここにきて契約ボーナスの返金を求めるシーホークスの態度はあまり良い印象ではなく、また実際に、シーホークスは彼のリリースでミスを犯しているとも言えます。今年は十分にプレイできる見込みがある分、この訴訟が彼とシーホークスとの関係に悪い影響を与えてしまうのは残念です。

 

今回は以上です。