ネイビーウィングの翔破

シアトル・シーホークス応援ブログ

【35】2019-2020シーズン week14 vs.Rams

 
 勝利もしくは引き分けで、キャロルHC下の10シーズンで8回目のプレーオフ進出が決まる試合となった、今回の同地区対決でしたが、ラムズのハイテンポのオフェンスに翻弄されて完全に主導権を握られる内容となりました。オフェンスも内容を変えるプレーをほとんど見せられず、TDは0回と散々な結果となりました。

①スコア

1Q 2Q 3Q 4Q
シーホークス 3 0 6 3 12
ラムズ 7 14 0 7 28

②スタッツ

passing c/a yds TD INT
QBウィルソン 22/36 245 0 1
rushing car yds TD
RBカーソン 15 76 0
QBウィルソン 5 28 0
receiving rec yds TD
WRメットカーフ 6 78 0
WRロケット 4 43 0
WRゴードン 2 34 0
defensive tot solo sacks
LBワグナー 14 11 0
CBフラワーズ 6 6 0

③注目選手

〇Sディッグス

 今回はディッグスのみが輝いていたと言っても過言ではなく、4回のスターターを務めているSディッグスは、4回のテイクアウェイを決めています。ラムズの2ポゼッションで連続してINTを記録しますが、これにオフェンスは続くことはできませんでした。TDはディッグスのピック6のみとなっています。

〇LBグリフィン

 アンサのインアクティブに伴い、パスラッシュの起用が増したLBグリフィンは、QBゴフへのプレッシャーでオーバースローを誘引、ディッグスのピック6に貢献しました。

④課題

〇ディフェンス

 ラムズオフェンスのテンポについていけなかったディフェンスは、ワグナーやCBグリフィンも語るように、マインドセットの欠陥が露呈する形となりました。ロバート・ウッズのTD、タイラー・ヒグビーの33ヤードキャッチを許したCBグリフィンは、自分自身が普段の試合とは違ったと語り、この両プレーの間に気持ちの切り替えや改善がうまくいかなかったようです。
 パスラッシュは浮き沈みを繰り返しており、今回も0サックでした。

パスキャッチ

 4thダウンでのターナー、3rdダウンでのホリスターは、ウィルソンの確実なパスをキャッチできず、ディフェンスでかなり押されていた試合の中でオフェンスを丁寧に進めることができませんでした。
 ウィルソンは22/36、0TD、1INTとなり、また、パスプロテクションの欠陥とそれに伴うウィルソンの長すぎるボール保持により、5サック、11ヒットとなりました。ロングパスは最長がメットカーフの35ヤードキャッチのみで、20ヤード越えはゴードンの23ヤードキャッチのみとなっています。

⑤RBペニー、ACL断裂で今季絶望

 ようやく動き始めた1-2パンチは、レギュラーシーズンも残り少ない中で早くも崩壊してしまいました。
 スクリーンパスをキャッチしたプレーで、ペニーはACLを断裂、今季絶望となりました。キャロルも彼のような選手の代わりはいないと語り、唯一無二だったカーソン・ペニーデュオは、その真骨頂を見せられたかどうか分からないまま、今シーズンを終えることとなります。
 これを受けてカーソンのバックには、プロサイズとホーマーが残りますが、プレシーズンでキャリーのあったエグゼビア・ターナーを含む3人のトライアウトが開始されています。

⑥まとめ

 シーホークスは本当に49ersに勝ったのか疑わしくなる試合となった今回は、プレーオフの望みを賭けるラムズのノーハドルオフェンスのスピードに完全に遅れ、振り回されたディフェンスと、ペニーがフィールドを去ったうえに、決定的なパスプレーを(決められるところもありながら)欠いたオフェンスの両方が大きな課題を残し、次戦へのマインドセットの変化が必要です。
 唯一活躍したSディッグスは、その「安すぎる」価値をつけたライオンズの酷い間違いが明らかとなっていますが、FSというポジションでしっかりディフェンスを引っ張っており、うまく機能するディフェンスとこれに続くオフェンスの体制づくりが急務となります。しかしシーズン終盤にあたって怪我の選手は多く、ペニーの今季絶望のみならず、今回はLBトリオの要であったケンドリクスがインアクティブで、パスディフェンスに影響しました。彼に代わってスターターを務めたルーキーLBバートンも、MRI検査を受けることとなっています。アンサの長引く怪我と、クラウニーの怪我の状況も不透明です。スペシャルチームリーダーのCBソープも、今季絶望となっています。
 ファンブル問題も忘れてはならないカーソンのみが、実質的にランオフェンスの要となります。ランへの比重は方向転換を余儀なくされるかもしれず、TE問題もある中でレシーバー陣は、すでに気持ちを切り替えて先を見据えているウィルソンとともにパスオフェンスを正常に戻さなければなりません。
 クラウニーやアンサに問題があっても、グリーン、ジェファーソンというEDGE陣や、リード、ウッズ、フォードというDT陣に期待はできると思われます。ケンドリクスの不在のみがパスディフェンスに影響したわけではありませんが、彼のカバレッジに依存するところは大きかったと思います。ディッグスありきの中で若いCBたちは、特に今回グリフィンが指摘するようなメンタル面の改善も必要になりそうです。
 2017年シーズンweek15のラムズ戦の大敗を思い出す試合でしたが、この時期のシーホークスの同地区対決は失敗することが多いように思えます。10勝に甘んじている点があったのは誰もが認めるところで、プレーオフに悪い流れを持ち込まないためにも勝利を重ねてほしいです。


参考
https://www.espn.com/nfl/story/_/id/28261547/seahawks-rb-rashaad-penny-rest-season-acl-injury
https://www.espn.com/blog/seattle-seahawks/post/_/id/33570/quandre-diggs-looking-like-a-trade-deadline-steal-for-the-seahawks
https://www.espn.com/blog/seattle-seahawks/post/_/id/33551/russell-wilson-seahawks-offense-stifled-in-decisive-loss-to-rams
https://www.espn.com/nfl/team/_/name/sea/seattle-seahawks
Seahawks bring in three running backs for tryouts after Rashaad Penny injury – ProFootballTalk