【2】フランク・クラーク トレードの可能性
フランク・クラークのトレードの可能性が高まっています。
前回の記事でも少し触れましたが、フランチャイズタグ付きのEDGEであるクラークのトレードはシーホークスのドラフトを左右するものです。
トレードで得るもの、失うもの
ESPNのアダム・シェフター(Adam Schefter)は、クラークのトレードをシーホークスがなお思案していることを伝えており、シーホークスはクラークをトレードする場合、1巡目指名権の増加をはかるとしています。また、現在持っていない2巡目の指名権も欲しいところです。しかしながら、それはチーム1のパスラッシャーを失うことを意味します。DLを見ると、FAでカシアス・マーシュとネイト・オーチャードは加わりましたが、ディオン・ジョーダンとはまだ未契約です。
リチャード・シャーマン、アール・トーマスの例もあり、市場価値の高い選手を、長期契約は見込めなくともとどめておく可能性があり、トレードして多くの指名権を狙うのかどうか難しいところです。
キャップスペース
ウィルソンとの大型契約のあと、ボビー・ワグナーとジャーラン・リードの2人との契約がシーホークスには控えています。247sportsのデレク・ルイス(Derek Lewis)によれば、他のエリートパスラッシャーに比べてキャップナンバーが低いことなどから、トレード価値も下がり、比較的ワグナーとは再契約しやすいということです。しかしリードは、契約延長のためのセーブが必要になってきます。そしてクラークも、デッドラインの7月15日までに、契約金でシーホークスが頭をかかえることになりそうです。
クラークのトレードに乗り出すチーム
ジェッツはドラフトのある今週中に、再びクラークのトレードを試みる可能性があるようです。ジェッツはFAでの獲得を狙っていたようですが、17Mドルのフランチャイズタグに拒まれたため、真っ先に獲得に乗り出す可能性が高いです。しかし問題は、ジェッツが1巡目3位指名権をあきらめてはいないということです。これ以外にジェッツは3巡目に2つ指名権があるのみだからです。
ほかにもチーフスとコルツがクラークに興味を持っているようです。
以上
http://www.espn.com/nfl/story/_/id/26568682/source-seahawks-want-1st-rounder-de-clark
※クラークのスタッツ、および契約内容です。昨シーズンはキャリアハイのサック数を 記録しています。
私見
個人的には、エースのエッジラッシャーをトレードしてドラフトで新規獲得を狙うといういわばギャンブル的な戦略に、シーホークスが出るとは予想できないのですが、たとえクラークが今シーズン残ることになったとしても、DLの強化やセカンダリーの強化は欠かせないことであり、それは現行の選手たちのみならずルーキーの育成にもかかっている面があると思うので、トレードによる指名権獲得の動きは十分考えられると思います。
ただ、クラークのトレードとなると、興味を示すチームは多くいるものの、指名権が減るのは相手側も避けたいところで、ここにトレード交渉の決裂がみえることになるのではないかとも考えられます。
それでも、リードとの契約延長も視野に入れたキャップスぺースや、トレードがされなかった場合のクラークとの短期契約やオフシーズンのホールドアウトの可能性も考えると、このトレードはやむを得ないものだと考えます。
シーホークスは、新たに得られるかもしれない指名権でDLやセカンダリーの獲得と、現行選手との確実な契約や彼らの育成に励むことが、この残りのオフシーズンで重要になるのではないかと思います。
今回は以上です。